当組合染色加工課で使用の染料には、
特定芳香族アミンを使用していません。
特定芳香族アミンとは?
芳香族アミンの中で発がん性のおそれが指摘されているものを「特定芳香族アミン」といいます。(※全ての芳香族アミンに発がん性のおそれがあるわけではありません)
アゾ化合物、アゾ染料とは?
アゾ化合物とは、「アゾ基(-N=N-)」をもつ有機化合物の総称です。 アゾ化合物のうち、ベンゼン環(芳香環)を持つものを芳香族アゾ化合物と呼びますが、これらは色素となるものが多く、アゾ染料(アゾ基をもつ染料の総称)として広く使用されています。
法規制(日本)
特定芳香族アミン(24種類)を生成するアゾ化合物(染料)が規制の対象に追加されました。(2016年4月1日より施行)
欧州や中国などにおいては特定芳香族アミンを生成するおそれのあるアゾ染料の使用がすでに禁止されていましたが、日本国内においても、この法改正をもって規制が開始されました。
規制対象製品
| 繊維製品 | おしめ、おしめカバー、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、 帽子、寝具、床敷物、テーブル掛け、えり飾り、ハンカチーフ並びに「タオル、バスマット及び関連製品」 |
|---|---|
| 革製品 (毛皮製品を含む) |
下着、手袋、中衣、外衣、帽子及び床敷物 |
なぜ規制対象に?
一部のアゾ染料には発がん性のおそれが指摘されている特定芳香族アミンを生成する可能性があるからです。(※全てのアゾ染料が規制されているわけではありません。)
どのようにして芳香族アミンが生成されるの?
アゾ染料が持つアゾ基(-N=N-)の結合が還元分解により切れて、(-NH2)を持つアミンが生成されます。アミンのうち、芳香環(ベンゼン環)を持つものを芳香族アミンといいます。還元分解は皮膚上の細菌や酵素により起こる可能性があり、発がん性のおそれがある特定芳香族アミンが生成されると人体に悪影響があると考えられています。
規制対象となるアミン24種類
| 1 | 4-アミノジフェニル |
|---|---|
| 2 | オルト-アニシジン |
| 3 | オルト-トルイジン |
| 4 | 4-クロロ-2-メチルアニリン |
| 5 | 2,4-ジアミノアニソール |
| 6 | 4,4’-ジアミノジフェニルエーテル |
| 7 | 4,4’-ジアミノジフェニルスルフイド |
| 8 | 4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジフェニルメタン |
| 9 | 2,4-ジアミノトルエン |
| 10 | 3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン |
| 11 | 3,3’-ジクロロベンジジン |
| 12 | 2,4-ジメチルアニリン |
| 13 | 2,6-ジメチルアニリン |
| 14 | 3,3’-ジメチルベンジジン |
| 15 | 3,3’-ジメトキシベンジジン |
| 16 | 2,4,5-トリメチルアニリン |
| 17 | 2-ナフチルアミン |
| 18 | パラ-クロロアニリン |
| 19 | パラ-フェニルアゾアニリン |
| 20 | ベンジジン |
| 21 | 2-メチル-4-(2-トリルアゾ)アニリン |
| 22 | 2-メチル-5-ニトロアニリン |
| 23 | 4,4’-メチレンジアニリン |
| 24 | 2-メトキシ-5-メチルアニリン |