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きものの手入れ

きものをいつまでも美しく、長持ちさせるコツは保存法にあります。保存の仕方が悪くて、大切なきものにカビが生えたり、虫がついたりしては大変です。きものにも優しい思いやりを持ちましょう。

たたむ前に

きものの写真

脱いだきものはすぐたたまずに、きものハンガーに掛けて風通しをします。汗や体のぬくみを取るためです。もちろんシワを伸ばす意味もあります。どうしても取れないシワは、裏からあて布をして、軽くアイロンをかけましょう。汗シミのつきやすい夏物の場合は、脱いだらすぐ、汗がついた衿に固く絞った濡れ手ぬぐいを当てて汗を取り、風通しをしましょう。羽織は上に着るものですから、5分間ほど風通しをしたら、そのままたたんでもかまいません。きものをたたむときは、縫い目に沿って丁寧にたたみましょう。次に着るとき、美しく着こなせます。

しまい方

桐タンスの写真

きものは湿気を一番嫌います。きものは「桐のタンス」と言われるように、桐は他の木材よりも吸湿性があるので湿気を防いでくれます。ただし、外側だけ桐を張ってあるタンスは避けましょう。他にも茶箱もよいでしょう。タンスの引き出しは、上段ほど湿気の影響を受けないので、上物を上に、普段着は下に入れるとよいでしょう。きものや帯は、一枚ずつ「タトウ紙」に包みましょう。一つの引き出しに、きもの、帯、羽織などと一緒に重ねて入れないこと。型を崩さないために、別々の引き出しに入れます。また、きものをしまうとき、間に紙を挟みながら厚みが平らになるよう重ねると、自然に押しができて、アイロンをかける必要もなくなります。長襦袢は、脱いだら和服用のハンガーに掛け、風通しをしてからたたみます。たたむとき、新しい半衿を付け替えておくと、次に着るときあわてずにすみます。着用していないきものでも、年に1~2回はタンスから出して陰干ししましょう。

防虫剤

木綿にはナフタリン、絹にはショウノウ、毛製品にはパラゾールが適しています。薬品の発散するガスの臭気が虫を寄せ付けないので、鼻をつくほどの量が必要です。タンスの引き出しごとに5~6袋、衣装箱なら2袋ぐらいが適量です。セロハンに入っていないものは、薄い和紙に包んで使いましょう。防虫剤は底よりも、きものの上に置く方が、ガスが全体に行き渡ります。(ガスが空気より重たいため)2種類以上の防虫剤を混ぜて使うと、お互いに作用しあって薬品が溶けて、きものを汚すおそれがあるので気をつけましょう。

虫干し

きものの写真

虫干しの時期は、1年中で一番乾燥している11月~2月ごろまでの、4~5日晴天が続いた風のない日を選びます。衣類につく虫は、イガ、小イガ、ヒメマルカルカツオブシ虫、シミ、コオロギなどで、特に6月~10月にかけて活発に衣類を食べ荒らします。この時期は、タンスからきものを出し、丹念に虫干ししましょう。衣類は風の向きにしたがって陰干しにし、日が陰る前に取り込みます。