Release Date 2025.01.06
年頭所感
令和7年 年頭所感
丹後織物工業組合
理事長 田茂井 勇人
新年あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては、ご清祥のうちに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
平素は丹後機業の振興発展に、また丹後織物工業組合に対しまして、格別のご指導ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
平素は丹後機業の振興発展に、また丹後織物工業組合に対しまして、格別のご指導ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、昨年は元日から能登半島地震が発生し、また、記録的な異常気象など、様々な自然災害が起こった一年でした。世界的には見通しが付かないロシアのウクライナ侵攻や中東情勢など予断を許さない状況が続いています。アメリカではトランプ大統領が再選され、世界がどのように動くか注視しなければなりません。
そのようななか、インバウンドを中心に消費活動の活発化による需要回復に期待を寄せたいところでありますが、和装業界では相変わらずエネルギー価格の高値、為替の円安基調が続き原材料価格および製造コストの高騰、さらには和装を取り巻く構造的不況も相まって厳しい環境が続いています。丹後産地におきましても、年を追うごとに織物従事者の高齢化に伴う技術継承の課題や織機等の老朽化など深刻な状況が長く続いています。
このような環境が続くなかで、組合といたしましては昨年6月24日にオープンファクトリーと組合員の製品をご覧、ご購入いただけるタンゴオープンセンターを開設いたしました。まだまだ認知度は低いですが徐々に来場者も増えつつあり、来場されたお客様からは「この作業工程を見ると、きものが高いことが分かる。」等のお声をいただき、喜んでいただいているところであります。今後も「消費者に感動を与える商品が生まれる産地」、「絹織物といえば丹後」、「クリエイティブな商品づくりが可能な産地」として、国内外の流通業者・デザイナー・バイヤーからユーザーまで、多くの方々が訪れたくなる丹後を実現するべく本年も取り組んでまいります。
また、繊維業界に高品質で安定した製品を供給するべく、組合の共同加工施設においても老朽化した設備の更新や高付加価値加工を可能とする機械の導入を進め、さらには加工技術の研鑽、向上を図り丹後のみならず日本の和装産業、繊維産業を支える施設としての使命を果たしていく所存です。
今後も、受け継がれてきた「丹後ちりめん」「Tango Textile」という資産を次世代へ確実に継承し、若い世代が郷土に誇りを持てる産地を築いていくために、鋭意努力してまいりたいと存じます。
巳年にちなみ、しなやかに成長する新たな丹後を目指してまいりますので、引き続き皆様の格段のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。