Release Date 2020.01.06
新年のご挨拶
令和2年 年頭所感
丹後織物工業組合
理事長 今井 英之
新年あけましておめでとうございます。
平素は丹後機業の振興発展に格別のご指導ご支援を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、活況を呈する和装のレンタル市場ではありますが、全国和装産地への波及効果は乏しく、丹後機業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いております。この状況を打破すべく、行政支援のもとで集散地また首都圏における展示商談会の開催や9月にフランス・パリでの展示会「メゾン・エ・オブジェ」、11月には同国リヨンで開催された国際的な絹フェスティバルである「Silk in LYON」へ組合として初めて出展するなど、新販路・新分野の開拓等振興対策を進めているところであります。
さらに、今年は当地に「丹後ちりめん」の生産技術が確立されて300年を迎えます。この機を産地再興の出発点とするべく、丹後産地が抱える課題を整理、再認識したうえで、産地が有する技術力・強みと機会を背景に和装はもとより洋装、新分野への展開、技術を継承し産地を支える若年従事者の確保・育成に努めていきたいと思います。またインバウンドを含め丹後地域における交流人口の増加を絶好の機会を捉え、地元観光業界とも連携し、丹後織物の魅力を多面的に情報発信する産業観光も取り入れながら、持続可能な産地形成を目指していきたいと考えています。
日本最大の絹織物生産を誇る丹後産地が次の50年、100年へと歩み続け、日本の和装文化を支える産地として、そして日本の織物業界をリードしていく産地として発展していくためにも、織物に新たな価値を付与し高品質で市場性豊かな製品を生み出す加工施設の整備と、ものづくりの源泉である生産基盤の強化を図る計画を進めています。
今年2020年の「丹後ちりめん創業300年」を新たな産地の出発点とし、丹後織物産地が国内外から注目されるものづくり産地へと発展できますよう、格段のご支援ご高配を賜りますようお願い申し上げます。